H20.12.25 ムラサキ

<研究部会の活動報告>
*報告する事項は特にありません。


<生き物豆知識〜ムラサキ>
「ムラサキ」という植物は、いうまでもなく古くから紫色の染料として使われてきたことがその名の由来です。
植物の分類では、ムラサキ科ムラサキ属というように、科や属の名前にもなっていて、この仲間を代表する植物となっています。
「公家の紫」として高貴とされる色が名前につき、和歌にも詠まれたムラサキなので、雅やかで美しい姿を想像されがちですが、背丈は50センチほど、茎の先に約5ミリの小さな花を運ねた穂を付ける、地味な植物です。
花の色は紫ではなく白で、染料は根から採り、紫根と呼ばれます。
また、花を見たことがなくても「花は白」と知っている人が多いのも、日本人の心に深くムラサキが親しまれてきたからではないでしょうか。
ムラサキは、丘陵地の明るい草地などに生えますが、そのような草地が開発されたり、藪になったりしたことなどが大きな原因で、個体数が減り、今は絶滅が心配される植物の一つになっています。
野山で偶然ムラサキをみかけることはまずありません。
ムラサキの名前はよく知られているのに、そのものを実際に見ることがない植物になってしまいました。
このように有用な植物として利用され、今日まで親しまれてきたムラサキが、古典の世界にだけ咲く花となってしまわないように願うばかりです。


<ワンポイント環境問題〜環境触媒>
昨今では、強まる環境規制を背景に二十一世紀の快適環境を創造する切り札として
「環境触媒」が注目を集めています。
触媒とは、それ自体は反応を起こさずに、反応させたい化学物質同士をより早く反
応させたり、逆に反応を遅くしたり、あるいは目的の特定物質だけを吸い付けたり、
作りたい物質だけを作り出すといった様々な働きを促す物質のことです。
そこで、地球や環境保全において効果を発揮する触媒のことを環境触媒と呼んでいま
す。
これは日本が世界に先駆けて提起した技術発想で、?水処理、?脱臭、?排ガス浄
化、?防汚・抗菌・殺菌の四分野を中心に、生活環境や社会・産業環境のクリーン化
に役立つ高機能な触媒を指します。
具体的には、廃水中に含まれる環境ホルモンの分解、工場などの生産現場から出る
悪臭の無臭化、火力発電所のボイラーや自動車から出る排気ガス中の有害物質の除
去、ごみ焼却炉で発生するダイオキシン類の分解、エアコンや空気清浄機の脱臭殺菌
などがあります。
特に光を当てるだけで反応活性を示す光触媒は、高温超伝導体の実用に比肩される
ほど革新的な触媒だといわれ、その用途は日用品から燃料電池まで幅広く環境問題の
解決に貢献すると期待されています。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供さ
れております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:大谷

<研究部会からのお知らせ>
*特にお知らせする事項はありません。

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す。 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp