H21.01.09 オランダガラシ

<研究部会の活動報告>
*昨年もなんとか定期的に発信することができました。
今年もよろしくお願いします。


<生き物豆知識〜オランダガラシ
オランダガラシはヨーロッパ原産で、明治のはじめに食用に栽培されたものが野生化したもので、今では日本全国の川の上流や中流の岸、湧き水周辺や山の麓の水田、用水路の脇などの水辺に普通にみられる植物となっています。
この植物の名前を知らない方でも料理の付け合わせやサラダに使われる「クレソン」といえば、思い当たることでしょう。
水辺の植物はヨシやガマなどのように冬に地上に出ている茎や葉が枯れてしまうものが多いのですが、オランダガラシは低温に強く、寒い季節に水辺で観察できる数少ない植物の一つです。
冬の間は、背丈が低く、水に浸り、葉は紫褐色をして枯れたような色をしているのですが、さわるとみずみずしく、生きていることがわかります。
冬に成長を続けたオランダガラシは、春、まだヨシやガマなど他の水辺の植物の芽がでない頃から水の上に茎を仲ぱし、関東地方の低地や丘陵地では5月頃、茎の先に直径4〜6ミリの白い花をつけます。
夏から秋にかけても、花を咲かせるのですが、背丈が30センチほどのオランダガラシにとっては、他の植物が茂らない春が一番人目につく季節となっています。
帰化植物というと、セイタカアワダチソウやブタクサのように繁茂しすぎて嫌われる植物も多い中で、水辺に生え、食用にもなるオランダガラシは嫌われることの少ない植物です。


<ワンポイント環境問題〜ビオコリドー>
昨今、人々の環境保全意識の高まりから、野生生物が移動しやすい環境を創造するための「ビオコリドー」への関心が高まりつつあります。
ビオコリドーとは、河川や街路樹などのような生物が移動できる連続した自然経路(生態回廊)のことをいいます。
例えば農村の豊かな自然環境は、水田や畑が山や雑木林と隣接していることで保たれます。
つまり、その山や雑木林からカエルや蝶など、その地域に生息する生き物が田や畑に出てきて植物や昆虫をエサにし、卵を産み付けることで生態系を維持しているのです。
そのような点でビオコリドーは、地域的に自然環境や生物種の多様性をもたらし、
ひいては地球的な規模での環境の維持・保全に大きな影響をもたらすものです。
しかし、近年の森林と森林の間を幹線道路や都市が分断している状況では、森林間の生物の移動が難しいのが現状です。
そこで、主に都市部において取り組まれている方法として、屋上緑化やビオトーブなどの緑地帯の創出があります。
このことで、森林から都市への往復が可能になり、さらには都市部を経由して森林から森林へ、生態系の運続性を回復することができるようになります。
また、都市近郊の公園や家庭の庭にビオトープ的なガーデニングをすることも、野生生物の移動が可能になる有効な方法と考えられています。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供されております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:大谷

<研究部会からのお知らせ>
*骨の川上さんから書籍の案内が来ました。

(以下、転載文)
みなさま
明けましておめでとうございます。
川上和人@森林総研です。
新年早々ですが、待望の絵本作家デビュー作がついに印刷されました。
真っ正面から鳥の死体と標本をあつかった画期的な絵本ですので、ぜひご覧下さい!
「鳥からの手紙」文:川上和人 絵:ふしはらのじこ
福音館書店「おおきなポケット」2009年2月号
http://www.fukuinkan.co.jp/magadetails.php?goods_id=20634
もちろんアマゾンでも購入可能です。
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%8A%E3%81%8A%E3%81%8D%E3%81%AA%E3%83%9D%E3%82%
B1%E3%83%83%E3%83%88-2009%E5%B9%B4-02%E6%9C%88%E5%8F%B7-%E9%9B%91%E8%AA%8C/d
p/B001NIDN98/ref=sr_1_3?ie=UTF8&s=books&qid=1231164177&sr=1-3
これを読んだみなさんは、5人の友人にこの本を宣伝してください!
でないと僕が不幸になります。
では、今年もよろしくお願いいたします。
(以上、転載文)

 このメーリングリスト通信に関するご意見、お問い合わせ等は下記までお願いしま
す。研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp 


昨今では、強まる環境規制を背景に二十一世紀の快適環境を創造する切り札として「環境触媒」が注目を集めています。
触媒とは、それ自体は反応を起こさずに、反応させたい化学物質同士をより早く反応させたり、逆に反応を遅くしたり、あるいは目的の特定物質だけを吸い付けたり、作りたい物質だけを作り出すといった様々な働きを促す物質のことです。
そこで、地球や環境保全において効果を発揮する触媒のことを環境触媒と呼んでいます。
これは日本が世界に先駆けて提起した技術発想で、?水処理、?脱臭、?排ガス浄化、?防汚・抗菌・殺菌の四分野を中心に、生活環境や社会・産業環境のクリーン化に役立つ高機能な触媒を指します。
具体的には、廃水中に含まれる環境ホルモンの分解、工場などの生産現場から出る悪臭の無臭化、火力発電所のボイラーや自動車から出る排気ガス中の有害物質の除去、ごみ焼却炉で発生するダイオキシン類の分解、エアコンや空気清浄機の脱臭殺菌などがあります。
特に光を当てるだけで反応活性を示す光触媒は、高温超伝導体の実用に比肩されるほど革新的な触媒だといわれ、その用途は日用品から燃料電池まで幅広く環境問題の解決に貢献すると期待されています。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供さ
れております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:大谷

<研究部会からのお知らせ>
*特にお知らせする事項はありません。

 このメーリングリスト通信に関するご意見、お問い合わせ等は下記までお願いしま
す。 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp