2015-01-01から1年間の記事一覧

研究部会通信2015年12月号

<動物遺物学の部屋>第45回 獣毛同定技術に関するよもやま話〜イヌネコ獣毛の同定は難しい 獣毛を同定する仕事を長年続けていると、いろいろなことが分かってきます。その中で思うのは、イヌやネコのような家畜化された動物の毛を同定するのはとても難しい…

研究部会通信2015年11月号

<動物遺物学の部屋>第44回 フィールドで動物遺物を見つけよう(10)〜獣道を見つける その2 前回からの続きです。 難しそうなやつということで、これはどうでしょう。 写真の真ん中、少し土が露出しているところがあるのがわかりますか? これは林縁部…

研究部会通信2015年10月号

<動物遺物学の部屋>第44回 フィールドで動物遺物を見つけよう(9)〜獣道を見つける 野山に残された野生動物たちの生活の証のことは、よくフィールドサインとかアニマルトラックとか呼ばれます。 動物の糞や獣毛、羽毛、骨などもその範疇とされてますが、…

研究部会通信2015年9月号

<動物遺物学の部屋>第43回 フィールドで動物遺物を見つけよう(8)〜地面以外に動物が開けた穴を探そう 前回からの続きです。 地面以外の場所で動物たちが使ってる穴を探そう! ということで、まずは歩きながら木や木造物なんかに注意して見ていきましょ…

研究部会通信2015年8月号

<動物遺物学の部屋>第42回 フィールドで動物遺物を見つけよう(7)〜森のネズミは穴を掘らない? 前回からの続きです。 さて、ネズミの穴とモグラの穴はどう違うんでしょう? モグラは漢字で「土龍」と書くとおり土の中に棲んでますから、もちろん穴を掘…

研究部会通信7月号

<動物遺物学の部屋>第42回 フィールドで動物遺物を見つけよう(6)〜誰のおうち? 野山を生き物を探しながら歩いていて、とっても気になるものの一つに「穴」がありますね。 森の斜面や土の露出した崖などで、自然に開いたとは思えない穴を見つけると、こ…

研究部会通信2015年6月号

<動物遺物学の部屋>第41回 フィールドで動物遺物を見つけよう(5)〜誰が食った? 山を歩いていると足下が悪いので、地表に転がっているものにまで注意を向ける余裕はあまりなくなります。 しかしこれは、普通のスピードで歩かなきゃなんて思うからそうな…

研究部会通信2015年4月号

<動物遺物学の部屋>第40回 フィールドで動物遺物を見つけよう(4)〜踏んではいけません 4月は多くの動物たちが繁殖する季節ですので、前回に引き続いてそれに関するネタを。 動物たちにとってはとても大事なものなので、遺物なんて呼ぶと怒るかもしれま…

研究部会通信2015年3月号

<動物遺物学の部屋>第39回 フィールドで動物遺物を見つけよう(3)〜猛禽の食痕 3月になったら、千葉県なら森に囲まれた谷戸の奥、東京都だったら丘陵の林縁部といったところに行ってみましょう。 普通の人はあまり行かないので、道なんかありませんよ。 …

研究部会通信2015年2月号

<動物遺物学の部屋>第38回 フィールドで動物遺物を見つけよう(3)〜猛禽の食痕 雲一つない晴天の冬の日、葉がすっかり落ちて見通しが良くなった雑木林の縁を歩いてみましょう。 柔らかい土面を歩きますので少し歩きにくいですが、まあそこはがまんして。…

研究部会メーリングリスト通信 2015年1月号

<動物遺物学の部屋>第37回 フィールドで動物遺物を見つけよう(2)〜これは鳥の巣? 春になると、大きな川の河川敷にみずみずしい緑が映えてきますね。 岸辺にはアシがたくさん生えていて、広いアシ原ができているところもあります。 たいていは釣り人の…