H21.05.07 トウキョウサンショウウオ

トウキョウサンショウウオ

<研究部会の活動報告>

*特に報告できる活動は行なっておりません。

<生き物豆知識〜植物の別名>

 ナズナペンペングサとも呼ばれるように身近な植物はたいがいいくつかの別名を持っていて、なかには同じ別名が違う植物につけられていることもあります。

たとえばキク科のイワニガナ、イネ科のツルヨシはともに「ジシバリ」という別名で呼ばれることがあります。

イワニガナは高さ15センチほどの小さな植物で、田んぼや畑の脇の固い地面や石垣など、他の植物が生育しにくいようなところに茎を伸ばしては、ところどころで根を張りながら広がり、群落をつくります。

春の花の時期には、黄色い花のカーペットが誕生します。

一方、ツルヨシは川の中流や上流で石がごろごろしている河原に生え、高さ1.5メートルほどになるヨシに似た植物で、やはり茎が河原を這い、節々で根を出しては密生した草地をつくっていきます。

別名のジシパリは「地縛り」の意で、以前はどちらもこの名前で呼ばれることが多かったようですが、学問的には同じ名前があると混乱するため、最近の図鑑では、イワニガナの標準的な名前をジシバリとし、ツルヨシには使わないか、どちらにも使わないようです。

写真入りの図鑑が普及し、誰でも手軽に植物を調べられるようになりましたが、そこには標準的な名前のみが載せられ一般に親しまれてきた呼び名が省かれていく。

何か寂しい気がするのです。

<ワンポイント環境問題〜水道水源>

日本の水道水源はダム・河川・地下水など、いろいろあります。

詳しくみると、水源の約43パーセントがダムであり、約28パーセントが河川水、約14パーセントが深井戸となっています。それ以外には浅井戸や、地上の流水が一時地下に入った伏流水、湖沼水などがあります。

ダムは、山に囲まれて地形的に水をためやすいところにつくられています。

ダムのまわりには水源林と呼ばれる場所があり、水を効果的に土壌にしみ込ませるため、保水力のある木々が植えられています。

ダムにたまった水は放流されて、河川を流れていきます。

こうした水を下流にある水道事業者は、一定の水量を取ることができる「取水権」に基づいて、浄水場付近で取水しています。

一方、ダムを設けずに、河川そのものの水から水道水をつくる場合もあります。

深井戸は、一般に地下100メートルより深いところに水源があります。

このような地下水は地表に降った雨が数十年、あるいは百年以上をかけて土壌中を通過してきています。

その深さに達するまで、雨水は土壌中に含まれたカルシウム・マグネシウムなどといったミネラル分を取り込んでいきます。

また、土壌中の微生物による浄化作用も働きます。

したがって深井戸は、工場排水や家庭排水からの汚染の影響がなければ、ダムや河川水、湖沼などの水と比べて良質な水が得られるといっていいでしよう。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社

環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供されております。この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。

http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:大谷

<いきもの写真館>

 ここでは、特に私たちの身近にいるいきものたちを写真で紹介します。

第2回はトウキョウサンショウウオです。

東京都では大変貴重な珍しい動物とされていますが、千葉県ですとそれほどでもありません。

君津市茂原市あたりから南の房総半島では、放棄水田のある谷津の奥などでよく見られます。

3月から産卵を始めますので、今は写真のように中に孵化直前の幼体が見える卵塊が見られることでしょう。

もう孵化している幼体もいるかもしれません。