H21.07.10 ヘイケボタル

ヘイケボタル

<研究部会の活動報告>
*特に報告できる活動は行なっておりません。

<生き物豆知識〜ゲンジボタルヘイケボタル
日本には45種類のホタルが生息し、成虫が発光するのは14種、なじみ深いのはゲン
ジボタルとヘイケボタルです。
日本固有種のゲンジボタルは成虫の体長1.4〜1.8センチ、関東では6月中旬から、分
布北限の青森県では7月中旬から現れます。
ヘイケボタルは成虫の体長1〜1.2センチ、7月に出現のピークを迎え、北海道にも分
布しています。
成虫は明減光を放ち、点滅のパターン(発光持続時間と発光聞隔)は種類ごとに、ま
たオスとメスで違い、合理的な光の交信が行われます。
ゲンジボタルのオスは発光周期を揃えた明滅をしながら群飛する習性を持ち、発光間
隔は西日本では2秒に1回、東日本では4秒に1回です。
ヘイケボタルゲンジボタルに比べて短い発光間隔を持っています。
ゲンジボタルヘイケボタルの幼虫は水の中で巻貝を食べて育ち、運続光を放ちま
す。
日本のホタルで幼虫が水生の種類はこれらの2種だけで、世界的にも珍しい生い立ち
です。
ゲンジボタルの幼虫は川の中でカワニナを食べ、ヘイケボタルの幼虫は水田や用水
路でも生育し、モノアラガイ・タニシ・宮入貝を餌としています。
宮入貝は日本住血吸虫の中聞宿主であり、ヘイケボタルは貴重な天敵です。
ホタルは夏の風物詩だけでなく、益虫であり、自然環境の指標の役もつとめていま
す。

<ワンポイント環境問題〜廃タイヤのリサイクル>
タイヤは消耗品の一つです。
使用できなくなったり、使用できても廃車と同時に出る廃タイヤの総発生量は、国内
で約103万トン(2003年度/日本タイヤリサイクル協会調べ)にものぼります。
日本では、もともとトラックやバス用タイヤを中心に、新品タイヤの生産に先行し
て磨耗したタイヤに新しいゴムを貼り替える「更生タイヤ」が利用されてきました。
しかし、更生タイヤは品質の問題から一度しか再生できず、更生タイヤに再生できな
い廃タイヤも増えているのが現状です。
2004年発表されたタイヤリサイクル状況の統計データによりますと、総リサイクル
率は87パーセント程度となっています。
廃タイヤのリサイクルは、廃タイヤを別の製品の原料素材とする「マテリアルリサイ
クル」、更生タイヤ等の台タイヤとして活用する「プロダクトリサイクル」、燃焼さ
せエネルギー源として活用する「サーマルリサイクル」という方法に大きく分けられ
ます。
なかでも、日本の廃タイヤ利用の主流はサーマルリサイクルで、セメント工場の炉
に入れて、石炭の代替燃料として使われることがほとんどでした。
しかし、昨今のセメント会社の中国や東南アジアへの進出により、日本での生産割合
が減りつつあることから、最近ではサーマルリサイクルが大幅に低下し、輸出が大幅
に増加しています。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供さ
れております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:大谷

<いきもの写真館>
 ここでは、特に私たちの身近にいるいきものたちを写真で紹介します。
第6回はゲンジボタルです。
虫の中では大変な人気者で、増やして外に放しているところが多いせいか、最近見る
機会が増えてきました。
清流にしか棲めないとかいわれていますが、そんなことはないと思うのは私だけで
しょうか。

<研究部会からのお知らせ>
*お知らせする事項は特にありません。

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す。
 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp