H21.08.17 キブシ

<研究部会の活動報告>
*特に報告できる活動は行なっておりません。

<生き物豆知識〜キブシ>
 早春の林をさわやかな黄緑色の花で縁取ってくれたキブシも、今はすっかり葉が生
い茂っています。
キブシは北海道の南西部から九州まで日本全国の山野に普通に生える落葉低木です
が、葉や実の変異がとても大きく、どこに行っても一度は「これは本当にキブシだろ
うか」と悩まされる植物です。
その生態も風変わりなところが多いようです。
たとえば、キブシは花が咲いた後、実が急に大きくなって、一センチくらいになりま
すが、すぐ熟して落ちるのかと思うと、黄緑色の実は、大きさも色も変わらず、葉陰
にずっとぶら下がったまま夏を越し、関東地方の低地では、ようやく九月から十月
頃、少し黄色っぽくなって熟し、だんだんと落ちていきます。
樹木は花が咲いた後、実の熟す直前に大きくなることが多いのですが、半年もの間、
大きくなったままの実が熟さずについているのには、何か理由があるのでしょうか。
キブシは、日本全国に普通に生えているわりには花の時期以外目立たない木で、花が
咲いて初めてこんなにたくさんあったと気付くことも多いのです。
葉陰のキブシの実を見つけられるようになると、あなたの観察限も、また、一つ磨き
がかかったといえるかもしれません。

<ワンポイント環境問題〜SOJOモデル>
 1986年にカナダのオタワ市で開かれた世界保健機関(WHO)の国際会議で「ヘルスプ
ロモーション」という概念が提唱されました。
わが国では「健康づくり」とも訳されますが、「ひとびとが自らの健康をコントロー
ルし、改善することができるようにするプロセスである」と定義されます。
この概念をもとに21世紀を迎えて、従来の健康づくりの考え方の壁を打ち破るような
ブレイクスルー的な思考方法を用いて、地域の保健活動の考え方と進め方の過程を示
したモデルが「地域づくり型保健活動」として提唱されています。
もともとこの保健活動の出発点となった活動が熊本県蘇陽町で展開されてきたこと
と、この「地域づくり型保健活動」の特徴を捉えた英文の頭文字をとって一般に
「SOJO(ソヨー)モデル」と呼んでいます。
ソヨーモデルの特徴は「参加型目的描写法」といわれています。
どうしてこういう言い方をするかといいますと、住民を始めとする関係者が、健康な
地域を実現するための到達目標を、理想とする健康な地域の具体的なイメージとして
確認し、目標実現のために関係者個人個人の能力や相互作用を健康な地域実現のため
の重要な要素としてとらえ、それらに応じて保健活動に参加し、それぞれの役割を
担っていく展開方法だからです。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供さ
れております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:大谷

<いきもの写真館>
 ここでは、特に私たちの身近にいるいきものたちを写真で紹介します。
第8回はハチクマです。
変な名前ですがワシタカの仲間で、ハチの巣(蜂蜜)が大好きという風変わりなやつ
です。
中部地方で夏に空を見上げていたら、飛んでいるところを見つけました。
他のワシタカよりも首がちょっと長めなのが特徴なんですが、わかりますか?

<研究部会からのお知らせ>
*お知らせする事項は、特にありません。

 このメーリングリスト通信に関するご意見、お問い合わせ等は下記までお願いしま
す。
 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp