H21.09.02 ニホンアカガエル

ニホンアカガエル

<研究部会の活動報告>
*特に報告できる活動は行なっておりません。

<生き物豆知識〜アオバト
 5月のある朝6時過ぎ、「アーオァーオー」という間延びした声が外から聞こえてき
て、神奈川県相模原市のアパートで寝ていた私は飛び起きて窓を開けましたが、声は
二度と聞こえてきませんでした。
まごうことなきアオバトの声でした。
 アオバトは山がちな林に住むキジバトより少し大きな鳩です。
首は黄色、ほかは濁った黄緑色、雄の翼の上面はぶどう色をしています。
初夏から秋にかけて海に移動して海水を飲む習慣があります。
塩分の摂取のためといわれています。
相模原近辺に長く住む友人に聞くと近くにアオパトはいないそうなので、丹沢から海
に出る途中だったのかもしれません。
 このアオバト、図鑑では一般に「緑鳩」と書きますが、なぜこれで「アオバト」と
読むのでしょう。
緑色のものを「あお」というのは交通信号の緑を「青信号」というように日本ではよ
くあります。
角川漢和中辞典で引くと「青」は染料をとる石「丹」と草木の繁る色の「生」を粗み
合わせた字だそうです.
青=blue と思われていますが、もともと「みどり」を含む字だったのです。
だから「青鳩」と書いてもよかったのです。
ちなみに中国語では青鴎、黄褐侯と書きます(『日本鳥名由来辞典』)。
「幸せの青い鳥」ではありませんが、青い鳥はバードウォッチャーの人気が高い鳥
です。
日本で見られる青い鳥といえばカワセミ オオルリコルリルリビタキなどがよく
挙げられますが、私としてはアオパトも入れてあげたいものです。
でも、個人的にはアオバトは「青い鳩」だからではなく、「アーオアーオと鳴く鳩」
だからアオバトなのだと思うのですが.

<ワンポイント環境問題〜外国に帰化した植物>
 帰化植物というとブタクサ・セイタカアワダチソウなどを思い浮かべますが、現
在、いろいろな経路で外国から日本に入ってきた帰化植物は実に1000種近くにのぼり
ます。
一方、日本の野生植物が外国へ帰化していることは、あまり知られていないのではな
いでしょうか。
クズやイタドリ・オオイタドリ・スイカズラなどこちらも多種にわたる植物が、日本
帰化した植物と逆の経路をたどり、外国に渡っているようです。
たとえば、クズは1930年代に、大規模な土木工事でできた裸地や大干ばつによって放
棄された畑の土壌が流出してしまわないように緑化植物としてさかんにアメリカ合衆
国に導入されました。
しかし、その後あっという間に野生化して拡がり、森林や畑を覆い尽くすなどの被害
が出て、今ではやっかいな植物とされています。
本来の生育地である日本でも、クズは葛粉を採る有用植物である反面、森の木にから
みついて枯らしてしまうこともあるつる性の植物です。
その旺盛な生育力や繁殖力をかわれてアメリカに渡ったものの新しい環境に適応し日
本での生育以上に繁茂する場合もあるようです。
様々な物資が世界の各地を行き来する現在、意図するしないにかかわらず、多くの野
生植物が人為的に移動されてしまいます。
わたしたちがよほどの注意をしないと、移動先で思いも寄らない被害を及ぼすことに
なるかもしれません。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供さ
れております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:大谷

<いきもの写真館>
 ここでは、特に私たちの身近にいるいきものたちを写真で紹介します。
第9回はニホンアカガエルです。
千葉県ではけっこう普通に見られるカエルですが、全国的には少なくなってきている
とか。
背中の線が頭からお尻まで、すっと伸びているのが特徴ですね。

<研究部会からのお知らせ>
*お知らせする事項は、特にありません。

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す。
 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp