H21.09.23 ニホントカゲ幼体

ニホントカゲ幼体

<研究部会の活動報告>
*書籍プロジェクトの中間報告
 来年の1月に完成をめざしている書籍の目次がほぼ決定しました。
獣毛と羽毛、骨の各論については下記のようになりました。
次回の通信から、中身をちょっとだけご紹介していきます。
乞うご期待。

(第1部 獣毛編)
緒言 
第?章 獣毛による同定技術の解説
第?章 フィールドサインからの獣毛の検出法
第?章 獣糞やペリットから検出される獣毛の同定
第?章 巣箱による樹上性哺乳類調査の採取獣毛同定
第?章 食痕、ヘアートラップ等で得られた獣毛の同定
第?章 獣毛同定技術の応用
あとがき 
参考文献 
(第2部 羽毛編)
はじめに
羽根の構造
羽根の種類・名称
識別に利用できる羽根の特徴
第?章 外部形態からの識別
第?章 顕微鏡による小羽枝構造からの識別
参考文献
(第3部 骨編)
第?章 野外で見られる骨の種類と傾向
第?章 同定の目的
第?章 同定の限界
第?章 同定の手順
第?章 ほぼ原寸大鳥類骨図鑑
第?章 参考文献

<生き物豆知識〜カエル>
市街地にもいるヒキガエルや、雨が降る前によく鳴き声が聞こえるアマガエル、と
ころによって多少違いはあっても四月から五月、五月から七月にかけて産卵するのが
一般的です。
ところが早春、もっと極端にいえば冬に卵を産むカエルがいます。
それはニホンアカガエルヤマアカガエルというカエルです。
温暖な地域、たどえば房総半島などでは、一月中旬から産卵が姶まります。
一月というと暖かい日もありますが、産卵場所の田んぼの水面は凍結することがあり
ます。
なのになぜこんなに早く産卵にくるのでしょうか。
それは天敵から逃れる知恵のようです。
彼らを待ち受けるヘビなどが冬眠から覚めるのはもっとあとで四月から五月だからで
す。
その頃に産卵するヒキガエルやアマガエルは毒を持っていて、あまりヘビも襲ったり
しないのです。
なんと、あまりに早く卵を産みに来たこれらのアカガエルは、産卵活動を行った後、
三月から四月にかけてまた、冬眠してしまうのです。
二度寝です。
いまだ寒風吹きすさぷ早春、ニホンアカガエルの「ケラケラケラッ」という笑ってい
るような声が、つかの間、心をあたためてくれます。
しかし今、これらのアカガエルは圃場整備という田んぼを乾燥化する事業によって、
産卵場所がなくなり急速に姿を消しつつあるのです。

<ワンポイント環境問題〜家庭用燃料電池
近年、家庭用燃料電池の実用化が進められています。
これは燃料電池(水素と酸素を電気化学反応させ電気を発生させる発電装置)を各家
庭に設置して発電し、その際に出てきた熱でお湯を沸かすといった形のシステムのこ
とで、
仕組みとしては、都市ガス・メタノール・灯油等の燃料を改質して水素を取り出し、
この水素を使って発電し同時に給湯・暖房を行います。
これによって70〜80パーセントの高いエネルギー効率を得ることができます。
家庭など、小さなスケールでコージェネレーションを使うためには、機器を小型化
することが必要不可欠です。
そこで燃料電池の種類としては「固体高分子型燃料電池(PEFC)」が注目されていま
す。
電解質に高分子膜を採用し、常温〜90℃という低温で動作するのが特徴で、従来の燃
料電池よりも省スペースで、家庭でも利用できる大きさにできます。
..
現在、各装置メーカーでは、「光熱費節減」をキャッチフレーズに、新しい市場を
開こうと活発に参入が行われています。
またその一方で、家庭のCO排出量を27パーセント減らすことができ、地球温暖化防止
に有効な対策となることから、政府も実証試験などを介して開発を後押しするなど、
普及に熱心に取り組んでいます。
2005年から本格的な実用化の時期を迎えています。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供さ
れております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:大谷

<いきもの写真館>
 ここでは、特に私たちの身近にいるいきものたちを写真で紹介します。
第10回はニホントカゲです。
タテ筋が入って尾が青くて綺麗ですが、これは幼体の色です。
親は全体茶褐色の地味な色になります。

<研究部会からのお知らせ>
*お知らせする事項は、特にありません。

 このメーリングリスト通信に関するご意見、お問い合わせ等は下記までお願いしま
す。
 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp