H22.03.30 ベッコウハゴロモ

ベッコウハゴロモ

<研究部会の活動報告>
*特にご報告することはありません。

<生き物豆知識〜モンシロチョウ>
 蛹で越冬したモンシロチョウの羽化はサクラ前線に先がけて北上し、4月の末には
北海道まで到達します。
 モンシロチョウのメスがアブラナ、ダイコン、キャベツ、ハクサイなどを認知して
卵を産む手がかりはアブラナ科植物のカラシ油とその配糖体の匂いを触角で感知する
からです。
最終的には葉にとまった時、脚先にある毛状感覚子でカラシ油配糖体を受容して産卵
行動を起こします。
 卵からふ化した幼虫は親が選んでくれたアブラナ科植物の葉を食べて育ちます。
幼虫の目は単眼で働きが鈍く、その代わりに嗅覚は鋭敏です。
 まず、カラシ油の匂いを口器の感覚子で知り、カラシ油配糖俸のシニグリンという
成分が摂食刺激物質となって葉を食べ続ける仕組みです。
秋までの間に何回も世代を繰り返し、キャベツなどは激しい食害を受けます。
5月頃のモンシロチョウは生まれてから死ぬまでが50日ほどの一生です。
 モンシロチョウは明るい人里に棲むチョウですが、近縁でよく似たスジグロチョウ
は林を主なすみかにしています。
オスは翅表の発香鱗から強いバニラ臭を放ちます。
 匂いのもとになる成分は幼虫時代に食べたアブラナ科植物のカラシ油配糖体を成虫
にまで継承したものです。

<ワンポイント環境問題〜テキサス州の水事情>
 アメリカ南部のテキサス州は、8月には高温乾燥の日が続きます。
日中の最高気温は35℃に上り、5分歩けば首の皮膚がひりひりしてしまうほどです。
首都オースチンは湖の水を水源として水道水を供給しています。
しかし、夏場には水道水にカビ臭の問題があるようです。
 生活雑排水や農業排水などが入り込む湖は、夏季には降水量が少なくなるので、水
位が下がるとともに水質が悪化し、カビ臭の原因物質をつくり出す藻類の発生が起こ
ると推測されます。
琵琶湖や霞ヶ浦の状態と同じと考えていいでしょう。
そのために、水道の水はカビ臭くなってしまいます。
 こうした水道水は、洗面用として、あるいは洗濯、シャワー、トイレ洗浄水、植栽
への散水などに用いられています。
 夏季に高温なテキサスでは、冷却用にも水道水が使われています。
二階建てビルの屋上の、あるシーフード・レストランでは、テーブル席を囲むよう
に、壁際の手すりの上に水を通すホースがぶら下がっています。
そのホースのところどころに、霧状に噴水するノズルがついているのです。
夕方、客が席につくと、ノズルから水が噴き出して、涼しさを与えています。
 一方、飲み水としては、地下水を水源としたボトルがスーパーマーケットや商店な
どで売られています。
生活の中で、こうしたボトル水を飲料水にする習慣が根づいています。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供さ
れております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:大谷

<いきもの写真館>
 ここでは、特に私たちの身近にいるいきものたちを写真で紹介します。
第20回はベッコウハゴロモです。
まるでチョウチョみたいですが、セミやウンカの仲間です。
雑草地を歩くと、葉っぱによくついてます。
木には、この仲間ですが全身うす緑色で結構きれいなアオバハゴロモというやつがい
ます。
どちらも農業害虫として嫌われてます。

<研究部会からのお知らせ>
*特にお知らせする事項はありません。

 このメーリングリスト通信に関するご意見、お問い合わせ等は下記までお願いしま
す。
 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp