H22.04.15 イカリソウ

イカリソウ

<研究部会の活動報告>
*特にご報告する事項はありません。

<生き物豆知識〜シュンラン>
 シュンランは、その名の通り、日本産の野生ランの中では春一番に咲く花ではない
でしょうか。
低地では3月〜4月にかけてコナラの若葉が出始める頃咲きます。
洋ランのシンビディウムと同じ仲間なので、花は茎に一つしかつきませんが形はそっ
くりです。
若い花は懐石料理で酢の物や吸い物にされたり、お祝いの席で塩漬けか花湯として
飲ませたりするので、花が咲いているところを実際にみたことがなくても、花を知っ
ている方は多いようです。
その葉は常緑性で硬く細長いので、イネ科やカヤツリグサ科の植物と見分けがつき
にくく、花の時期以外は林の中では全く目立たない植物です。
普段よく歩いている雑木林でもシュンランの咲く頃に行ってみて、意外にたくさん
あったと気づくこともあります。
雑木林自体が少なくなってしまった都市近郊では、希少な植物になってしまい、塩漬
けにして食べるなどとは考えもつかないことですが、よく手入れをされた丘陵地や山
地のコナラやアカマツなどの林の下に、大きな株になり何本も茎を出して花を咲かせ
ているシュンランをあちこちに見るとそれもうなずけます。
近年では、雑木林が残っていても下草刈りをされずにヤブになってしまい、その姿
を見かけることも少なくなりました。
食べるほどにはなくとも、春の林を飾り続けて欲しい花です。

<ワンポイント環境問題〜ICタグ環境保全
今日、急速に技術が進歩してきている「ICタグ」を環境保全に役立てる動きが活発
化してきています。
ICタグとは、10数バイト〜数キロバイトのメモリーと簡単な論理回路を持つICチッ
プに、小さなアンテナを付けたものから構成されます。
ここに、必要な識別データを書き込むことにより、無線を利用して数10センチから1
メートル程度の通信距離でICチップとリーダーライタ間で情報の読み書きをする荷札
「タグ」のことです。
接触というICタグの特性から、人の手を介さずに離れた場所から複数の情報を一
度に読み取ることができる点や、汚れ・振動・衝撃に強く、ICチップへの書き換えが
自由であること、移動していても認識できることなどがメリットとなります。
現在ICタグは、JR東日本の定期券に利用されているほか、回転寿司店における料金
の精算、衣料品の検品・棚卸の効率化などで実用化されています。
さらに昨今では、ICタグを冷蔵庫やパソコンなどのリサイクル用に役立てる実証実験
も進められています。
廃棄物に取り付け、廃棄物の不適正処理や不法投棄防止に役立てたり、リユース品の
品質管理やリサイクル品の分別などに効率的に対応するために利用されます。
このようにICタグを有効に利用することにより、環境保全に向けたきめの細かな対
応が可能になることが期待されています。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供さ
れております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:大谷

<いきもの写真館>
 ここでは、特に私たちの身近にいるいきものたちを写真で紹介します。
第21回はイカリソウです。
花の形が船のいかりに似ているのでこの名がついてます。
とてもきれいな花ですが、今の時期に近くの雑木林の縁で咲いてたりします。
見つけると、とても得した気分になります。

<研究部会からのお知らせ>
*書籍「動物遺物学の世界にようこそ! 〜獣毛・羽根・鳥骨編〜」について
 総会でアナウンスした書籍ができあがりました。
厚さが約12mm、重さ760g、表紙が防水加工された書籍です。
今のところ、ニューズレターと同時に5月に会員の元へお送りする予定です。
到着までしばらくお待ちください。

 このメーリングリスト通信に関するご意見、お問い合わせ等は下記までお願いしま
す。
 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp