H22.04.30 キランソウ

キランソウ

<研究部会の活動報告>
*特に報告する事項はありません。

<生き物豆知識〜イチョウ
イチョウは秋に葉が黄色に色づき、銀杏も落ちてくるので気にとめますが、他の季
節には眺める機会の少ない樹なのかもしれません。
イチョウの新葉は、コナラやクヌギなどの落葉広葉樹より少し遅れて展開しはじめ
ます。
4月から5月にかけて、新葉の展開とともに花が咲くのですが、大きな樹が多いイチョ
ウではなかなか樹上の花を見ることはできません。
雌雄異株で、雄株の下には長さ2〜3センチの雄花の房が落ちてくるので、花が咲いて
いることに気がつきます。
この房はよく見ると、雄しべだけが螺旋状にたくさんついています。
イチョウはマツやスギなどと同じ裸子植物で、ウメやユリなどの被子植物とは花の
構造が大きく違うのです。
現在、日本でみられるイチョウは、実はすべて中国原産のものを栽培したもので
す。
銀杏からの発芽もよく、病害虫に強く、長命で栽培しやすいイチョウですが、日本で
は、約200万〜100万年前に野生のものは絶えたといいます。
イチョウの仲間は中生代に栄え、世界中に様々な種類が分布していたことが化石から
わかっていますが、中生代の終わりにばほとんどが絶減し、現在は中国の浙江省に自
生する一種だけが現生します。
それが生きている化石とされる所以です。
日本では街路樹としてたくさん植えられ、見かけることの多いイチョウが、野生で
は絶減に近いとは想像しにくいことかもしれません。

<ワンポイント環境問題〜両生類・爬虫類の交通事故>
冬の眠りから目覚めたカエルなどの両生類やヘビ、カメなどの爬虫類は、まず産卵
場所に移動しなければなりません。
両生類は特にそうですが、冬眠場所と産卵揚所が別々の場所であることが多いからで
す。
冬眠場所は種類によっても違いますが、冬眠場所から水田などの産卵場所とのあい
だに道路があったりすると大変なことが起きます。
そう、車に轢かれることがあるのです。
両生類や爬虫類は他の季節でも餌をとるためや移動分散のために道路を横断すること
があります。
伊豆半島のあるところの別荘地に続く道路でどのくらい両生類や爬虫類が交通事故
に遭い死んでしまうのか?ということを記録した興味深い報告があります。
2キロほどの距離ですが、アマガエル、シュレーゲルアオガエルヤマアカガエル
アズマヒキガエル、アオダイショウ、シマヘビ、ヤマカガシ、ジムグリ、ヒパカリ、
マムシタカチホヘビ、シロマダラなど様々な種類のカエルやヘビが交通事故に遭っ
ていることがわかってきました。
一晩で52匹ものカエルが犠牲になった日もありました。
こんなに礫かれてしまってはこの地域のカエルが絶減してしまうのではと思うくらい
です。
春先以外にも雨の晩と、金・土・日曜日に多く礫かれるのは週末を別荘で過ごそうと
いう入たちで別荘地に向かう車が多いためでしょう。
これらの生き物を交通事故から救うにはどうしたら良いのか良い答えはまだないの
ですが、中国地方の高速道路ではカメのために道路の下にトンネルを作って通り道を
作り、カメの安全を守っています。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供さ
れております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:大谷

<いきもの写真館>
 ここでは、特に私たちの身近にいるいきものたちを写真で紹介します。
第22回はキランソウです。
ただいま、田んぼの際や雑木林の縁なんかで花を咲かせてます。
私はサギゴケという花とよく間違えるんですが、サギゴケよりも花の色が濃いめで
す。
別名がジゴクノカマノフタ!?、なんちゅう名前だ・・・。

<研究部会からのお知らせ>
*特にお知らせする事項はありません。

 このメーリングリスト通信に関するご意見、お問い合わせ等は下記までお願いしま
す。
 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp