H22.05.12 ヒキガエル幼生

ヒキガエル幼生

<研究部会の活動報告>
*特に報告する事項はありません。

<生き物豆知識〜アワフキムシ>
 春から初夏にかけて植物の茎や枝に直径2センチ位の白い泡がついているのを見か
けます。
この泡は「ホタルのお宿」と呼ばれてホタルが生まれてくると勘違いされてきまし
た。
しかし、正体は「泡吹き虫」の幼虫が作った泡の住居(巣)です。
 アワフキムシは半翅目(カメムシ目)・同翅亜目に属し、セミやヨコバイと類縁の近
い昆虫です。
日本から87種が記録され、幼虫、成虫ともに植物を吸汁して加害します。
 越冬した卵から春にふ化した一齢幼虫は、すぐ泡の巣づくりにとりかかります。
泡の素材は排泄液由来のアンモニアと、腹部第7、8節のパテリ腺から分泌される脂肪
酸が結びついた鹸化物です。
腹を伸縮させながら鹸化物に空気を送りこんで泡立たせ、繊維状タンパク質を加えて
強化します。
泡は腹側から背中の方へ広がり、やがて体全体を包みこむのです。
 アワフキムシの泡は石鹸の泡に似.ていますが、破れにくくて雨に流されず、風に
飛ばされず、乾燥にも強くて日照り続きでもひからびることがありません。
さらに泡の超微細な隙間から空気が通うという理想的なしくみです。
 泡のお陰で幼虫は天敵の攻撃から守られて吸汁し、5齢を経過して成虫が羽化しま
す。
成虫は泡の住居を持っていませんが、強い跳躍力を持ちジャンプして敵から逃れま
す。

<ワンポイント環境問題〜家庭菜園>
 ガーデニングや家庭莱園のブームが続いています。
 特に都市に居住する人たちにとっては、家族一緒になって土作りを行ったり、野菜
や観賞用の植物を配置し楽しみながら育てたりすることは、とかく忙しい日常生活か
ら解放され、心のリフレッシュにもつながります。
 そうした趣味を持つことは、日常生活をより豊かに過ごす上でとても大切な要素で
す。
それにその効用はそればかりではなく、もっと違った形で享受している人たちもいま
す。
 世界に目を向けると、家庭菜園は貧しい人たちが飢えと貧困に立ち向かう大きな力
となっています。
 たとえば、ハイチでは都市のスラムに住む人々による家庭菜園が盛んです。
街の生ゴミや下水を上手に利用して肥料にし、限られた土地を有効に活かして食料を
生産しています。
 そのほかには、ロシアのモスクワ市やコロンビアのサンタフェボゴタ市、タンザ
ニアのダルエルサラーム市やタイのバンコック市などでも家庭菜園が盛んに行われ、
居住する家庭の約6〜7割が取り組んでいます。
 このように日本人からすれば趣味のひとつに過ぎない家庭菜園も、世界では収入や
自給自足するための不可欠な手段として行われています。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供さ
れております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:大谷

<いきもの写真館>
 ここでは、特に私たちの身近にいるいきものたちを写真で紹介します。
第23回はヒキガエルです。
・・・といっても、親ではなくオタマジャクシです。
浅い水溜まりに黒くてちいさなオタマジャクシが、写真のようにどっと固まって泳い
でいるのを見たらヒキガエルのオタマです。
親はあんなに大きいのに、オタマジャクシは小さいまま手足が出てすぐに上陸してし
まいます。
上陸した直後はとっても小さいんですが、顔を見るとちゃんとヒキガエルになってま
す。

<研究部会からのお知らせ>
*特にお知らせする事項はありません。

 このメーリングリスト通信に関するご意見、お問い合わせ等は下記までお願いしま
す。
 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp