H22.07.16 ホシゴイ(ゴイサギ)

ホシゴイ(ゴイサギ)

<研究部会の活動報告>
*特に報告する事項はありません。

<生き物豆知識〜ハリエンジュ>
 ハリエンジュは北アメリカ原産のマメ科の落葉広葉樹で、5月から6月に、藤を小ぶ
りにしたような白い花房を木いっぱいにつけるとても美しい木です。
また蜜が豊富で、とてもいい匂いのする花にはたくさんの昆虫が集まり、ミツバチの
蜜源植物にもなっています。
蜂蜜の容器のラベルにニセアカシアと書かれているのは、実はこのハリエンジュのこ
とです。
 このようにハリエンジュは、砂防用や観賞用、蜜源植物とレて、有用な面があり、
庭園木や街路樹のほか、やせ地でもよく育つので 、山地の砂防用にも植えられまし
たが、現在では日本全国に野生化し、河川の中流域の河原や海岸の砂地など植えてい
ないところにま で林をつくって広がってしまいました。
本来ヤナギ類などが生育する河原に、ハリエンジュが林をつくり、自然の生態系が回
復しなかったり、海岸のクロマツ植林がハリエン ジュの林に代わってしまい、防風
林としての役目を十分に果たせないなどの問題も起きています。
 ハリエンジュのような樹木は、有用な植物として植えられた後、野生化して、その
副作用とでもいうべき悪影響に気づくのに時間が かかったため、それを取り除くの
にも、長い時間と大きな労力を必要とすることとなりました。
 本来の場所にない植物を植えるには、長い目で見た十分な注意をする必要があるこ
とを知っておきたいものです。

<ワンポイント環境問題〜砂漠化対策>
 今日、世界的に砂漠化が進行しています。
地球の全陸地は約149億ヘクタールあり、そのうちの約9億ヘクタールが砂漠地帯で
す。
現在でも1年間に約2460平方キロずつ砂漠が増えているのが現状です。
そうした状況の中で、砂漠化を食い止めるための取り組みとして注目されているのが
海外植林です。
 海外植林には大きく分けて、紙パルプ原料などの確保や二酸化炭素(CO2)排出量取
引を視野に入れたビジネス植林(産業植林)と、 NGO(民間活動団体)や旅行会社が企画
するエコツアーなどによるボランティア植林の二つがあります。
海外農業植林センターによると、2002年12月末までのビジネス植林の実績は約36万ヘ
クタールありました。
その一方、ボランティア植林も年々さかんになっています。
関係するNGOは100を超えるといわれ、国際緑化推進センターが実施したアンケート調
査によりますと、植林実績を持つ39団体が過去十 年間に植林した面積は17000ヘク
タールにのぼっています。
課題としては、植林で植えられる樹種はごく限られており、例えば、成長の早いユー
カリやアカシアを植えると土壌の栄養分を短期間 で吸収するため、土地劣化を招い
たり、同じ樹木ばかりが植えられるために生物の多様性が失われる点などが指摘され
ています。
 植林活動は良いことだとはいえ、地域の特質や生態に対する適切な配慮も必要で
す。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発 行の月刊「クリンネス」から提供
されております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:関場

<いきもの写真館>
 ここでは、特に私たちの身近にいるいきものたちを写真で紹介します。
第27回はゴイサギです。
といっても成鳥ではなく、この時期によく見かける斑模様の幼鳥です。
通称してホシゴイと呼ぶやつです。
親とは似ても似つかぬ姿ですね。

<研究部会からのお知らせ>
*お知らせする事項は特にありません。

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す。
 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp