H22.06.29 タヌキ

タヌキ

<研究部会の活動報告>
*特に報告する事項はありません。

<生き物豆知識〜ツクバネ>
 ビャクダン科の落葉低木に「ツクバネ」という植物がありますが、埼玉県の北部の
低山に行ったとき、たまたまこの植物が果実をつけているのを見つけました。
 5ー6月に咲く「ツクバネ」の雌花の子房の先端には、四個の苞と呼ばれる細長い葉
のようなものがあり、秋に果実が膨らんでも、その苞はついたまま残るのですが、お
正月の羽根突きの羽根に似た形が名前の由来となりました。
 主に本州や四国の山地に生えますが、半寄生植物で、どこにでもたくさんあるとい
うわけではありません。
そのため、しばらくそのおもしろい果実を一緒に行った人たちと観察していたのです
が、そのうち「ツクバネ」の若い果実は、塩漬けにして料理に用いられるという話題
となり、図鑑にも載っているから大丈夫と、食べてみることになりました。
 果実の皮をむくと、小さな丸いクリの実のようなものが入っていて、それをかじる
とほのかに甘い味がしました。
これはおいしいと思って、かみしめていると、しばらくして突然、強い「えぐみ」と
「苦み」が口の中に拡がり、その後2時間ほど消えることがありませんでした。
 幸い、ほかには何の症状も出ず、無事帰ることができましたが、図鑑にあった「若
い」果実というところがとても大切で、食べられる植物には、食べられる時期がある
のだということを実感した、苦い経験となりました。

<ワンポイント環境問題〜オイルボール>
 オイルボールとは、川、海など公共用水域に流れた油が固まったものです。
 油の流出の原因は、これまで、工場の油の処理装置の故障、ドラム缶の漂流、タン
カー事故などでした。
最近では、下水道からそのまま川や海に流れた汚水が固まってオイルボールになる事
例が報告されています。
多量の雨が降ると、食用油を含んだ汚水が下水処理場へ行かずに、下水道から川や海
ヘオーバーフローしてしまうのです。
 最初、水面の油は、海水中のプランクトンや砂などの懸濁粒子を取り込んで固形化
し、オイルボールになります。
オイルボールは、海面や水中をただよいます。
その後、時間の経過で、海岸に流れついて打ち上げられたり、海底に沈んだりしま
す。
 温度が上昇すると、オイルボールが溶け出して海面や海中に油が拡散してしまい、
魚介類や藻類に大きな被害をもたらすことがあります。
 こうした深刻なオイルボールの発生をなくすため、東京都下水道局では、いろいろ
な取り組みを行っています。
 オイルボール対策のため、オイルフェンスを設置しています。
下水道管内の清掃を定期的に行っています。
また、都民や事業者に向けて下水道に油を流さないようにキャンペーンを実施してい
ます。
歌舞伎町商店街をはじめとした飲食店に戸別訪問をして、協力依頼をしています。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供さ
れております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:関場

<いきもの写真館>
 ここでは、特に私たちの身近にいるいきものたちを写真で紹介します。
第26回はホンドタヌキです。
首都圏周辺では、近年ハクビシンに追いまくられている感があるタヌキですが、まだ
まだ結構周りにいますよ。
しかし、アライグマまで進出してきてますからこの先かなりやばいかも・・・。
感熱センサーつきのカメラを仕掛けたら、魚肉ソーセージにつられてやってきまし
た。

<研究部会からのお知らせ>
*お知らせする事項は特にありません。

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す。
 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp