H22.06.15 キイロアシナガバチ

jfbn2010-06-15

<研究部会の活動報告>
*特に報告する事項はありません。

<生き物豆知識〜菜の花>
 春の河原を歩くと、一面の菜の花をよく見かけます。
関東地方周辺では多くはカラシナの花です。
もともとは野菜や搾油用に栽培されているものが野生化して、近年ではすっかり河原
の植物として定着しているようです。
 カラシナと同じアブラナ科アブラナ属の栽培植物で野生化し、河原で見かける莱の
花にセイヨウアブラナがありますが、これは上の方の葉が茎を広く抱くようにつきま
す。
また、ハクサイやカブの捨てられた根から菜の花が咲いていることもありますが、実
は、ハクサイやカブは種としてはアブラナと同じとされているのです。
 カラシナは一年生草本で、春、暖かくなりはじめるとすぐ伸びて、いっせいに花を
咲かせます。
そして春の終わりには細長い果実がはじけて種子を散らし、枯れてしまいます。
それでも毎年、大群落を形成しています。
 カラシナは増水したときに泥が溜まって少し高くなった所に多く生えています。
そこは養分が多く、耕された畑のような環境になっているようです。
カラシナは春、他の植物に先駆けて、その畑のような環境をうまく利用し、毎年繁殖
して大群落をつくっているのです。
 カラシナの仲間やアブラナの仲間の多くが人々に栽培され続けられてきたのは、畑
が本来の生育環境と似ていて栽培しやすいということからかもしれません。

<ワンポイント環境問題〜海外の飲料水事情>
 海外には、日本と同じように水道水をそのまま飲んでも問題ない国や地域もあれ
ば、煮沸しなければ不安がある国や地域もあります。
 南米・ペルーの地方都市では、50年ほど前には、水道の蛇口から小魚が出てくるこ
とがあったそうです。
水源の河川から入った魚が、不十分な処理でそのまま蛇口まで運ばれてしまったので
す。
今では、浄水処理された水が供給されています。
 東南アジアのタイの首都・バンコクでは、日本の浄水技術が導入され、東京の水と
変わりない水質が確保されるようになっています。
しかし、市民の多くは、地下水を処理したボトル水を買って飲料水にしています。
以前に、断水が頻繁に起こり、水道管に汚水が入り込んだ経験を持っているからで
す。
汚水が混入すれば、経口伝染性の病気にかかる可能性があります。
下水道が整備さ札ていないバンコクでは、市民が水道水の水質に不安を持っているの
が現状です。
 一方、都市基盤が整ったシンガポールでは、飲んでも心配のない水道水が作り出さ
れています。
上水道、下水道の技術は、日本と変わりありません。
 こうした各国の水道水の水質は、WHO(世界保健機関)の飲料水水質ガイドライン
参考になっています。
ガイドラインは、大腸菌、色度、濁度をはじめ、汚染物質ごとに個別の基準値があり
ます。
大腸菌の基準値は、水100ミリリットル中で不検出となっています。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供さ
れております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:関場

<いきもの写真館>
 ここでは、特に私たちの身近にいるいきものたちを写真で紹介します。
第25回はキイロアシナガバチです。
公園や雑木林の草むらでよく見かけます。
庭先でよく見かける黒いアシナガバチよりは小ぶりですが、けっこう攻撃的な性格で
す。
草むらを歩いているとちくっとやられることがありますのでご注意を。

<研究部会からのお知らせ>
*書籍発送のお知らせ
 研究部会で製作した書籍「動物遺物学の世界にようこそ! 〜獣毛・羽根・鳥骨編
〜」をニューズレターとともに発送しました。
皆様のお手元に届いているころと思います。
本書は過去3年以内に会費をお支払いになったことがあり、且つ退会の意思表示をさ
れていない方々を会員として認定してお送りしております。
この規定に該当しているのに来ていない等、気になる点がありましたら邑井までお知
らせください。

 このメーリングリスト通信に関するご意見、お問い合わせ等は下記までお願いしま
す。
 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp