<研究部会の活動報告>
*報告できる事項は特にありません。
<生き物豆知識〜コウモリ>
ここ10年ほど、カスミ網で鳥を捕獲し、足輪を付けて放す鳥類標識調査(パンディング)を山の中で行っています.
カスミ網は、現在では販売、所持とも禁止されていますが、環境省の許可を得ての調査です。
この調査では、カスミ網を幅1メートル程の道沿いに張り、鳥の捕獲を行うのですが、日も暮れて多少暗くなりかけた頃になると道や周辺の樹林の上をコウモリが飛び始めます。
コウモリといえば、超音波を出して飛翔し、障害物を避けたり、虫を捕っていることは、みなさんご存じだと思います。
けれども、このコウモリが鳥を捕るためのカスミ綱にかかることがあります。
かかるたびに超音波を出して飛んでいるはずなのに、うっかりしたやつだなと思って、逃がしていたのですが、
コウモリの研究者と話をする機会があり、それはこういうことではないかと教えてもらいました。
その話によれば、「自分の家の中など、慣れた場所では暗闇の中でも置いてある物につまずかずに歩けるのと同じように、
コウモリも慣れた場所では超音波を出さずに飛翔し、餌となる虫が多い場所に着いてから、虫のいる位置を知るために超音波を出すのではないか」とのことでした。
つまり、カスミ網にかかったコウモリは、人が事故に遭うような、思ってもみない突然の出来事に遭遇したのだと気づかされたのでした。
もっとも網を張ってから2日目以降になるとかからなくなるので、コウモリもちゃんと覚えているようです。
<ワンポイント環境問題〜「命のための水」国際の十年>
国連は2005年から2015年までを『「命のための水」国際の十年』とし、2005年3月22日の「世界水の日」から開始しました。
これは2004年の国連総会で宣言され、環境を健全に保ち貧困と飢餓を根絶して発展を続けるためには、水が極めて重要であり、水が人間の健康と安寧を保つために不可欠であることを再認識することを目的としています。
イザヤベンダサン氏の著書『日本人とユダヤ人』の中で、「日本人は水と安全はただだと思っている」と書かれています。
確かにわが国は良質な水に恵まれていますが、大きな災害が起こったときには改めて水の重要性に気がつきます。
人間のみならず生物の生存に水が不可欠なことは、いうまでもありません。
生存だけではなく健康な生活を営むという意味でも、水は重要です。
衛生的な水の得られる地域では、食中毒や消化器系の感染症が減るだけでなく、ほかの感染症も減少するといわれています。
飲料水の安全性はもちろんですが、食材・調理器具の洗浄や手洗いの励行が行える環境にあることが、感染症の予妨に大きく寄与しているのでしょう。
国連は『命のための水」国際の十年』を宣言するにあたり、安全な飲み水を利用できない人々の割合と基礎的な衛生設備を利用できない人の割合を、2015年までに半減するという目標を謁げています。
*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、株式会社環境文化創造研究所の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供されております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:関場
<いきもの写真館>
ここでは、特に私たちの身近にいるいきものたちを写真で紹介しています。
第35回はイタチです。
道ばたに、車にひかれたイタチを見つけました。
ひかれた直後で、体色がとてもきれいなのが印象的でした。
<研究部会からのお知らせ>
*22日の総会セミナーは大変盛況でした。
一般書籍化された本は下記のところで入手できます。
〒110-8676 東京都台東区下谷3−10−10
財団法人 自然環境研究センター
担当:自然研の斉藤、もしくは里の生きもの研究会の梅田まで
tel:03-5824-0966/fax:03-5824-0956 mail:ssaito@jwrc.or.jp
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