H23.07.31 クリンソウ

クリンソウ

<研究部会の活動報告>
*報告できる事項は特にありません。

<生き物豆知識〜ハムスターとアレルギー>
数年前、40歳代の男性が、ハムスターに指を噛まれてすぐに重症のぜんそくを起こして意識不明となり死亡したと報じられました。
原因は、ハムスターのだ液が男性の体に入り、1型(即時型ー別名アナフィラキシー型)のアレルギー反応を起こしたようです。
 アナフィラキシー型のアレルギー反応は、次のように起こります。
人の体には、外部からの異物(抗原)を排除する免疫反応があります。
そのため異物を抗原として認識し、それに対する抗体や記憶したリンパ球ができます。

そして、再度同じ異物が侵入してきたときに激しい免疫反応(獲得免疫)が起きます。
本来、生体防御にとっては有益な反応なのですが、ときにアナフィラキシーショックという急激なアレルギー反応が、短時間で起こると急激な腫脹・発疹・動悸・息切れ・めまい・貧血・かゆみなどを起こし、
場合によっては意識低下・呼吸困難といった危険な状態になることがあります。
さらにひどい場合には、心肺停止により死亡することがあります。
 日本におけるハムスター咬傷によるアナフィラキシーショックの症例は1997年に認められ、その後2001年には広島市で4件発生し、最近では毎年6、7件の発生が報告されています。
ハムスターに噛まれないために、飼い方の知識を持ちましょう。
また、もしも噛まれて気分が悪い、息が苦しいなどの症状が短時聞で現れたら、すぐに病院で診察を受けましょう。

<ワンポイント環境問題〜雪氷熱利用>
 雪氷熱利用とは、冬期の間に降った雪や生成した氷、冬の冷気の冷熱エネルギーを冷房などに利用することをいいます。
自然界に無尽蔵に存在する、環境に与える負荷の少ないクリーンなエネルギーで、これまで利用されていなかったことから、未利用エネルギーの一つとされています。
 雪氷熱利用の具体的な仕組みは、自然の雪や氷を貯蔵したり、冬期の寒冷な外気やヒートポンプなどを利用して氷を生成し、これを夏期まで保存した上で、冷熱源として利用するものです。
このエネルギーを利用することで、
?石油代替エネルギー効果、
?CO,排出抑制効果、
?除湿・除塵効果、
?作物貯蔵時の鮮度保持・糖度増加効果、などが得られます。
2002年12月に「新エネルギー利用等の促進に関する基本方針」の改正が閣議決定され、新エネルギー利用に雪氷熱利用が追加されました。
そして雪氷熱利用に関して、2010年度までに原油換算で従来の温度差エネルギー(大気と河川水などの温度差や工場などの排熱や下水などの温度差を利用)と合わせて約58万キロカロリーとの目標(2000年度時点での約2倍)が打ち出さています。
 雪氷熱エネルギー源として使われる貯雪氷量は、1991年度には3.3万トンであったものが、2000年度には6.2万トンと増加(経済産業省調べ)しており、これからもその貯蔵量の増加が見込まれています。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、株式会社環境文化創造研究所の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供されております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:関場

<いきもの写真館>
 ここでは、特に私たちの身近にいるいきものたちを写真で紹介しています。
7月と8月は少し遠出をして、山の生きものを見てみましょう。
と言うことで、第40回はクリンソウです。
高原で6月に咲く花です。
これは霧ヶ峰高原に咲いていたもの。
サクラソウの仲間にしては、かなり大きいですね。

<研究部会からのお知らせ>
*申し訳ございません、前の発信から2ヶ月ほど空いてしまいました。
消毒屋は、このところ多忙です。
7月8月も震災地へ頻繁に行くことになりそうなので、生きものにかかわる現地の情報があればここでご紹介していきたいと思います。

 このメーリングリスト通信に関するご意見、お問い合わせ等は下記までお願いします。

 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp