H20.08.25 軍隊アリ

<研究部会の活動報告>
<研究部会の活動報告>
*特に報告する事項はありません。


<生き物豆知識〜軍隊アリ>
道端でよく目にするアリの行列。
一糸乱れぬその様は、統制のとれた軍隊の行軍を容易に連想させます。
ただでさえ、軍隊のイメージがオーバーラップするアリという昆虫ですが、その中に
あって、あえて「軍隊アリ」とよばれるアリが存在します。
軍隊アリは主に熱帯地方に分布し、アフリカのサスライアリ、そして名前の通り、南
米のグンタイアリなど、世界中で約290種が知られていますが、軍隊アリの特徽はそ
の行動様式にあります。
通常、アリは土中に定住型の巣を造ることが多いのですが、軍隊アリは特定の巣を持
ちません。
軍隊アリの働きアリが自らの体を幾重にも重ね、女王や幼虫を取り囲むことによって
できたビバークと呼ばれる仮の巣を拠点とし、餌を求めて頻繁に移動を繰り返しま
す。
総勢数百〜数千万頭の軍隊アリは、ビバークから黒い絨毯のような太い隊列として排
出され、自らの体で橋や踏み台を造りながら行軍し、アリやその他の昆虫、カエル、
トカゲ、時には小型の哺乳類をも集団で襲撃し、餌としていることが知られていま
す。
 巣という「場所」による集団結束の拠りどころを持たない軍隊アリは、非常に強
く、密な「個」の結びつきによって大家族の意志の統合・決定を行っています。
このことから、軍隊アリのコロニーを一つの個体と考えると、熱帯雨林の中で最も巨
大で獰猛な肉食動物であるといえるかもしれません。 

<ワンポイント環境問題〜海洋資源管理と環境保全
 森林資源と同じように海洋資源の保護も求められています。
地球上には約32億ヘクタールの魚場(1996年時点)があり、一人あたりが利用可能な
漁場面積は、約0.55ヘクタールだとされています。
しかし今までの漁場の現状は、本来利用可能な漁場の生産性を30パーセント超過して
いることが明らかとなっています。
こうした海洋資源枯渇への危機感から、適切な海洋資源管理の必要性が叫ばれていま
す。
その海洋資源管理に取り組む代表的な機関が海洋管理評議会(MSC)です。
 レスター・ブラウン著『エコ・エコノミー』(家の光協会発行)では、MSCが2000
年3月に漁業認証プログラムを発足させ、認証活動を開始していることを報告してい
ます。
MSCの認証案件は、
?その漁業が自然に補完されるよりも多くの量を漁獲したり、有害な漁法で他の魚種
を殺すことのないような方法で行われていること
?その漁業が、それ自身が依存する海洋生態系の健全性と多様性を保全するような方
法で行われていること
?その漁業が、責任ある持続可能な漁獲活動のための地域、国、国際の各レベルの法
律と規制を順守していること
などで、その漁業が持続可能な方法で管理されていることを証明しなくてはなりませ
ん。
そして認証を受けた漁場の海産物にはエコラベルが付けられます。
 このような一般の消費者への海産物を選択する際の環境情報提供により、持続可能
な漁業へと導くインセンティプとして機能し始めています。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供さ
れております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:大谷 

<研究部会からのお知らせ>
*お知らせする事項は特にありません。

 このメーリングリスト通信に関するご意見、お問い合わせ等は下記までお願いしま
す。
 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp