H20.11.25 特別セミナー報告

<研究部会の活動報告>
*報告する事項は特にありません。


<生き物豆知識〜>


<ワンポイント環境問題〜マイナスイオン
 空気は主に酸素と窒素からできていることはよく知られています。
しかし実際の空気中には、それ以外にもほこりや花粉、カピの胞子、場合によってはウイルスや細菌も浮遊しています。
一般的にはこれらのほこりなどの微粒子は電気的にはプラス(+)の性質を持っています。
 プラスの電気を帯びた原子をプラスイオンと呼び、電気的にマイナス(一)である原子をマイナスイオンと呼びますが、汚れた微粒子が多く含まれた空気はそれだけプラスイオンが多いといえます。
一方、森林の中のようにすがすがしい環境では、オゾンやマイナスの電気を帯びた酸素が多く、マイナスイオンが多いといわれます。
 最近、エアコンなどで人工的にマイナスイオンを作り出して室内環境に送り出すタ
イプのものが販売されています。
汚れた空気環境ではプラスイオンが多いため、マインスイオンを放出してプラスイオ
ンを中和し、イオンバランスを自然環境に近くしようという試みです。
マイナスイオンとプラスイオンが引きあうカを利用してフィルターの性能を高め、空気清浄能力を高める工夫をしているエアコンもあります。
 また、マイナスイオンがほこりを取り込む作用を掃除に利用した掃除機も開発されています。
従来より細かい粉塵まで吸い取ることが期待できます。
掃除機からの排気の中にもマイナスイオンを放出することにより排気のクリーン化も図られています。



<ワンポイント環境問題〜帰化植物
 秋の半ば、北アメリカからやってきたキク科の多年草セイタカアワダチソウが土手や河原を一面黄色に染めます。
 主に明治以降、外国から入ってきて野生化した植物を「帰化植物」と呼びますが、セイタカアワダチソウは戦後急に日本全国に拡がり、若い世代の人ではもともと日本にあった植物だと勘違いするほど、すっかり身近になった帰化植物です。
 帰化植物の多くは、都市の街路樹の根元や畑の脇、造成地といった、人が撹乱した土地にはよく生育しますが、日本の在来種が安定して生育している森林や草原にはな
かなか定着することができません。
土手や河川敷などは護岸工事や増水によって頻繁に撹乱される上、最近では水質の富栄養化に伴って土壌も富栄養化しているので、セイタカアワダチソウの他にも、ホソアオゲイトウ、オオブタクサ、キクイモなど帰化植物が一面に生育するのがよく見られるようになりました。
 新しい帰化植物といえば以前は輸入された綿花や羊毛、穀物に混じってきたものが、港や工場周辺などでまれに気付かれる程度でしたが、近年では外国産の牧草種子やワイルドフラワーと呼ばれる外国産草花種子が緑化用に広く使われ、一部が野生化し頻繁に新しい帰化植物が報告されています。
これらは一般的な園芸種と違って、繁殖力が旺盛で帰化植物となりやすいようです。
中には日本の在来種と見わけが難しかったり、交配してしまうものがあり、地域の植
物相の混乱が心配されています。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供されております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:大谷

<研究部会からのお知らせ>
*お知らせする事項は特にありません。   

 このメーリングリスト通信に関するご意見、お問い合わせ等は下記までお願いしま
す。
 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp 


「生物技術者連絡会特別セミナー in TCA」第2回の開催報告
 11月21日(金)18:15〜20:00に、東京コミュニケーションアート専門学校 第二校
舎B棟3階ラウンジで表記のセミナーを開催しました。
「羽毛から種類を同定する方法」という演題で財団法人日本鳥類保護連盟の藤井さん
が講師を担当しました。
参加者はTCAの学生及び講師が約30名、動物園関係の方々が5名、FBN会員からの紹介
者が3名、FBN関係者3名の合計40名前後です。
前回と同じく、このセミナーでも参加者を6〜8名ずつ分かれた机に座っていただき、
用意した標本や機材を使って簡単な実習を行なっています。
その内容は、演者が名前の書いていない羽毛標本を配り、顕微鏡で同定して結果を記
入していただくというものです。
同定方法を解説してから実習に入りましたので正しく同定できた方が多く、小さな羽
毛1枚で種類が同定できることを皆さんが実感できていたようでした。
ちなみに、私は5種類全てを当てました。
なお、今回のセミナーでは金沢動物園や市川動物園といった動物園に勤めている方々
もご参加いただき、TCAの学生さんよりも熱心に取り組んでおられました。
次回の第3回は演題が未だ決まっていませんが、?地域環境計画の仁井さんが講師で
12月11日(木)18:00〜19:30の予定で実施します。
演題が決まったらお知らせしますので、ご興味のある方はふるってご参加ください。

 昨今では、趣味としての釣りがブームとなっています。
その反面、日本全国の河川や海岸、湖などのいたるところで釣り針や釣り糸などが放置されている現状があります。
このように、愛好家が増えるにつれ、釣り糸で水鳥がけがをしたり、捨てたエサで川や海の水質が悪化したりする自然への影響が指摘されるなど、そのブームの陰で多くの自然環境が破壊されていることも事実です。
財団法人自由時間デザイン協会がまとめた『レジャー白書』によると、年間に一回以上釣りをした15歳以上の人口はここ数年、約1700〜2000万人にものぼっています。
 そこで現在、自然環境に負荷の少ない道具を使用して釣りを楽しむ「エコフィッシング」の動きが広がってきています。
従来から釣り糸の回収やごみの持ち帰りは釣り人として当然のマナーですが、エコフィッシングとは、仮に水中に落ちた場合でも、釣り糸なら一ケ月、ワームなら約一年で分解される生分解性の特殊な繊維でできた釣り道具を使用したり、水中で溶け出さない鉛のおもりなどを使用することで、環境への影響を最小限に抑えていこうという試みです。
 生分解性のワームは、従来の塩化ビニール製に比べ値段が高くなることや、釣り糸の場合では従来のナイロン製に比べて縮れやすいなどの課題はありますが、釣り人がマナーを守り、環境負荷の少ない道具を使用することで、環境保全を因っていくことが求められています。

*<生き物豆知識>と<ワンポイント環境問題>の掲載情報は、イカリ消毒株式会社
環境保健情報室の協力によりイカリ消毒(株)発行の月刊「クリンネス」から提供されております。
この雑誌についての詳細は下記URLにどうぞ。
http://www.ikari.co.jp/ 月刊「クリンネス」編集担当:大谷

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 研究部会長  邑井良守イカリ消毒株式会社) murai@ikari.co.jp